例えば人間に置き換えるとわかりやすいかもしれませんが、牛乳についてだって牛の品種や殺菌方法なんかより、その牛そのものの健康状態や環境、食べているものの方が、牛乳の味には影響をあたえそうですよね。
牛の飼い方ですが、舎飼い型 と 放牧型 とあります。
舎飼い型とは牛舎につなぎっぱなしにして、配合された飼料を与えて育てる方法です。
このやり方だと放牧をしないので、土地代や手間において節約ができる反面、牛に日光が当たらないのでカルシウム不足になりやすい傾向にあるそうです。そして、 それを補うためにはたい肥や飼料に色々とカルシウムを補えるようなものを加えられている場合があります。
放牧型だと基本的に放牧をするので、管理の手間や広い土地などが必要になりますが、牛に日光もあたり運動もできるのでカルシウムの心配はなく、あえてエサでカルシウムを与えなくても平気です。
これだけでも牛にストレスがかかりにくく、健康な乳が搾れそうですね。
繰り返しになりますが、放牧型では生の牧草を食べ始める時期からは乳の味は微妙に変わってきます。このことだけでもエサや環境が牛乳の味のために大切なんだということがわかると思います。
まず牛の食べるエサは粗飼料と濃厚飼料というものにわけられます。どちらもエネルギーやたんぱく質をとるのに大切です。食べさせる量や内容などはマチマチです。みなさんそれぞれに工夫されてらっしゃったり、コストと生産性を重視されたり、様々のようです。
<粗飼料>・・
イネ科・マメ科の牧草が中心。形態によって以下のように細分できます。
・生草:季節により、放牧することにより牛が採取するか、収穫後すぐに牛に与えられます。保存性はあまりよくありません。
・わら類:主に稲わら。小麦や大麦などのわらの場合もあるそうです。
・サイレージ:青刈りして空気を遮断した状態で生草類を一定期間貯蔵し、保存のため乳酸発酵させたエサのことをさします。
牧草などは収穫時期が限られるため、年間を通して与えられるようにするために作られます。
・乾草:サイレージと同様、牧草などを年間をとおして与えるために使われます。マメ科の植物などをキューブ型などに圧縮して保存されたります
<濃厚飼料>・・下記に一例を。
・穀類:トウモロコシなどを主とした、エネルギー源。
・ぬか:米ぬかやふすま等、米麦などを精白する時にでる副産物。栄養価はその原料などにより違います。
・粕類:大豆など、油脂を多く含むものから採油した残り。
その他、生産者さんによっては水産加工などの副産品や、食品や製糖工業の副産物なども利用されているようです。
牛はエサを変えようとしてもなかなか馴染んでくれなかったり、時期によって食べる量が違ったりと、生き物なので生産者さんサイドはしっかり向き合い日々努力していらっしゃいます。
正直に言いますと、僕は牛の世話はしたことがありません。でも、実際に酪農家の方たちとお話しするためには、牛乳の事を知るためにはまずある程度は知っていないとお話を理解することができません。それに、自分が ”おいしい” と思う牛乳と、そう思わない牛乳の差を知るためにも必要になってきますな。
エサに限らず、味を構成する要素は、ほんとうにたくさんありますね。
牛舎の手入れの仕方、もっと言ってしまえば、牛一頭に対するスペースや飼い方、手の掛け方など・・・。
ジェラート作りをする僕としては、誤解を恐れずに言えばそれら背景よりもまず味がいいことが条件ですが、味のいい牛乳を追っていくと必ず自分の仕事にこだわりをもった酪農家さんに行きあたります。
牛乳に限らず、食べ物というものはそういうもののようですね。
いい素材には、それら一つ一つにストーリーがあります。
アクオリーナのジェラートも、そういった素敵な食べものの仲間になれるよう、常に色々学びつつ良い仕事をしていきたいと思っています。
※アクオリーナでは、放牧型で育てられた牛乳を使っています。
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